このページは慈恵医大附属病院で行われている放射線治療について紹介するものです。
 放射線治療を受けられる前にご覧ください。

 
Concept

 
Q&Aでは、放射線治療に関して患者さんからお問い合わせの多い疑問点などについて掲載しています。
 

  • 【 照射方法について 】

A.こちら 
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A.毎日同じ角度から同じように放射線を出し、治療しています。
 

A.1日1回の治療を週4~5回、6週間程度(30回前後)行うのが標準的な治療方法ですが、治療部位や治療方法、病気の種類によって変わります。
 

A.こちら 
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A.放射線が体に当たっている時間は治療内容により異なりますが、1~5分程となります。
 

A.体につけたマークをもとに治療の姿勢や照射位置を合わせるためです。
 

A.毎日同じように寝ていただき、同じ手順で治療を行いますが、その日の状態によって姿勢や位置が合わない場合があります。その場合は寝直していただいたり、X線撮影を行ったりして、治療位置を合わせることがあります。その際は通常よりもお時間がかかることがございますのでご了承ください。
  

  • 【 照射野ための前処置について 】

  • 【 体のマークについて 】

A.こちら 
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A.こちら 
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A.ご自身では書かないようにお願いします。線がずれ、治療する場所がずれてしまう可能性があります。
 

A.体のマークはペンタイプのものとシールタイプのものがあり、治療内容によって使用するものは異なります。ペンタイプのものは書いてすぐにお洋服を着ると色移りし、洗っても落ちない可能性があります。治療中は紫色が目立たない肌着・下着を着ていただくか、色移りしても問題ない肌着や下着を着用してください。また。入浴後など、ペンタイプのものは色がにじむことがあります。その際も、衣類などに移らないようお気を付けください。
 

A.治療直前はぬらず、朝起きた時やお風呂から出た後にぬってください。塗る量や塗り方がわからない場合には、放射線治療部の看護師にお尋ねください。
 

A.マークの上から薬を塗っても問題はありませんが、マークが落ちるほど強くこするように塗らないでください。
 

A.マークが消えてしまっても治療は可能です。ただし、位置合わせに通常時よりもお時間がかかりますのでご了承ください。
 

A.個人差はありますが、ペンタイプのものは2~3日、シールタイプのものは1週間ほど残ります。但し、どちらも摩擦に弱いため、故意に擦らないようにお願いいたします。
 

  • 【 副作用について 】

A.放射線治療による副作用には放射線治療期間中に出現する急性期有害事象と、照射終了約3ヵ月以降に出現する晩期有害事象があります。起こり得るほとんどの副作用は急性のもので、出現しても照射終了とともに治まっていきます。
 
急性期有害事象:全身性のものとして、疲労、倦怠感、発熱、食欲不振、吐き気などがあります。限局性(放射線治療を行った部位に関連した症状)のものとして、皮膚炎、脱毛、潰瘍、味覚障害、肺臓炎、膀胱炎、尿道炎、腸炎などがあります。
 
晩期有害事象:代表的なものとして、皮膚乾燥、色素沈着、腸炎、まれに放射線肺臓炎、骨壊死、発がんなどがあります。
 

A.照射を受けている部位の皮膚には、以下のような変化が順に起こる場合があります。
 
・紅斑(日焼けのように皮膚が赤くなります) 
・乾性落屑(皮膚がカサカサして痒くなります)
・湿性落屑(皮膚がジクジクして、水ぶくれのようになる場合があります)
 
放射線の強さ、治療部位、治療方法によって皮膚への影響は異なりますが、個人差もあり、同じ治療をした場合でも皮膚の変化が出る方と出ない方がいます。皮膚の症状は治療終了後1ヵ月程度で良くなってきます。ただし、皮膚のつっぱる感じや乾燥などの症状が長く残る場合もあります。また、皮膚の黒ずみが残る場合もあります。 
 

A.治療開始初日からの数日間は、体のだるさや放射線宿酔(二日酔いに似た食欲不振、吐き気、嘔吐の症状)が生じることがあります。また、治療部位によっては、消化管の粘膜が荒れて、吐き気、食欲不振、下痢、腹痛などが出ることがあります。詳しくは担当医にお尋ねください。
 

A.頭部に対し放射線治療をした場合、髪が抜ける場合があります。脱毛の程度は、放射線の強さや、当てる範囲、方向によって異なります。一般的に、放射線治療を開始してから2~3週間後に脱毛が始まり、治療を終えてから3~6ヵ月後に髪が生え始めます。
 

A.放射線が当たっていないところに放射線の影響は出ませんが、気になる症状がありましたら遠慮なく担当医やスタッフにお尋ねください。
 

  • 【 被ばくについて 】 

A.放射線治療は腫瘍などの目的とした部位に絞って、最適な量の放射線を照射し治療を行います。毎日決まった線量を当てることで、正常な細胞を守りながら腫瘍の細胞を治療することができます。放射線は照射部位にのみ作用し、照射部位から遠ざかるにつれ影響はなくなります。また、目や骨髄、直腸といった放射線に対して弱い臓器が照射範囲に含まれる場合には、それらの臓器に影響が出ないよう綿密な計画を立て治療を行います。
 

  • 【 治療終了後について 】 

A.病気の種類によって異なります。治療開始後、間もなく効果の現れるものから、治療が終って1~2ヵ月してから現れるものまで様々です。詳しいことは担当医にお尋ねください。 
 

 A.一般的には放射線治療終了後1ヵ月程度でほぼ元に戻ります。
  

A.消しても問題はありません。ただし、照射した範囲内にあるマークは皮膚炎が起きている場合があるのでごしごし擦らず、自然に落ちるのをお待ちください。 
 

A.個人差はありますが、治療終了から3~6ヵ月後に髪が生え始めます。
 

  • 【 その他 】

A.お風呂に入っていただいて問題ありません。ただし、あまり熱いお風呂や刺激の強い温泉、サウナなどは放射線治療による皮膚への影響を助長する可能性があるのでお控えください。温めのお風呂で短時間の入浴をお勧めします。体にマークが付いている方は、消えないように気をつけてください。
  

 A.治療中の飲酒はお控えください。 
  

A.問題ありませんが、放射線治療中は、体が疲れやすくなることがあります。そのため、無理のない範囲で運動を行ってください。また、プールの利用は放射線治療による皮膚への影響を助長する可能性がありますのでお控えください。 
 

A.Varian社製のCLINAC iXと日立製作所・米国Accuray社の「Radixact(ラディザクト)」の2つの装置を使用しています。治療内容によって使う装置が異なります。 
  

A.治療方法によって異なります。詳しくは担当医にお尋ねください。
 

A.問題ありません。外から放射線を当てる放射線治療では体内に放射性物質が残ることはなく、周囲の方が被ばくすることはありませんのでご安心ください。
 

A.原則として、計画通りに治療を行うのが最適です。治療を途中で休止した場合や治療期間が延びた場合は、治療効果が下がってしまいます。治療を休止あるいは中止したい場合は、担当医にご相談ください。