活動レポート

放射線とがん


● 放射線によるがんの増加

 被ばく=発がんではない

 
私たちの体を構成する細胞の中にある遺伝子(DNA)は、年齢を重ねるごとに、また、食事や飲酒、喫煙、そして、放射線によっても傷つけられます。
しかし、細胞には傷ついたDNAを修復する能力があるため、もしも、すべてのDNAが完全に修復されれば問題はありません。ところが、修復段階でミスしたDNAが生き残った場合、その誤った情報が次々に伝えられることで通常の細胞ががん細胞になることがあります。
放射線に被ばくしたからといって、必ずしもがんになるわけではありませんが、放射線がDNAを傷つけることは発がん要因の一つになるので、被ばくを少なくすることは重要です。
 

出典:日本アイソトープ協会「改訂版 放射線のABC](2011年)をもとに作成
 
環境省「放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料(平成29年度版)引用
 
出典:国立がん研究センターウエブサイト
 
 

● 放射線と健康阻害リスク

 
現在、日本人の死因の約60%は、がん、脳卒中、心臓病で、なかでもがんは約30%を占めており、死亡原因の第1位となっています。
正常な細胞ががん細胞になる原因として、発がん性物質の存在が確認されており、その物質をつくりだす原因として、老化や喫煙、大気汚染、そして放射線も挙げられています。発生したがんがどの原因によるものかは特定できませんが、被ばくした放射線量に比例して発がん率が増えるとして、日本では被ばくによる線量限度が法律で定められています。
例えば、職業として放射線を取り扱う場合は、被ばく線量は5年間の平均で年間20ミリシーベルトと決められており、安全確保のための管理区域の設定や放射線業務従事者の個人線量計の装着、健康診断なども定められています。
とはいえ、がん以外にも喫煙や肥満、飲酒などが私たちの寿命短縮に影響を及ぼすように、日常生活には放射線だけでなくさまざまな健康阻害リスクがあります。
 

 

● 放射線被ばくについて

 放射線に関するQ&A

 
食料品からの被ばく
Q:なぜ、食料品から被ばくするのですか?
A:空気、水、植物が経路となり、畜産物や農作物などに放射性物質が含まれます。
福島第一原子力発電所から放出された放射性物質は、大気中を漂い、雨や雪によって地表に降下しました。
そのとき、川に溶け込めば水道水などが、植物に付着すればその植物が放射性物質に汚染されます。
例えば、セシウム134やセシウム137が畑や田んぼなどの土壌についた場合、土壌を汚染するだけでなく、植物の中に取り込まれます。そして、その植物を家畜が食べれば、家畜の肉は放射性物質に汚染されます。
同様に、ストロンチウム90はカルシウムと似ているので、カルシウムと一緒に移行し、食品に取り込まれていきます。
このように、放射性物質は、空気、水、植物を経由して、放射性物質に触れていない動物などに取り込まれ、食品へと広がりました。
 

 
出典:ちょっと詳しく放射線
http://www.kangenkon.org/houshasen/question02.html